単に相続税の申告書を作成するだけでは、お客様にご満足していただくことはできません。税額を下げることだけが大事なのではなく、「故人の想い」「ご家族の想い」にいかに寄り添うか、相続業務の難しさはここにあり、また、やりがいもここにあります。
　相続のご相談をされるお客様は、税に馴染みのない方も多くいらっしゃいます。ご家族が亡くなりご心労の中、いかにご安心してお話をしていただくか。色々なお話をするうちに、税務以外の身の回りのご相談事をお伺いすることも多くあります。よろず相談の相手として選んでいただけたなら、こんなに嬉しいことはありません。

　相続税に関心が高まっている昨今、ご生前の対策が大切です。ご本人、ご家族の想いを形にして準備を進めることは時間がかかりますので、必然的にそのご一家と永くお付き合いをすることとなります。ご家族の想いに寄り添う、ご安心していただきたいと心から思う。この姿勢を第一とすることができる人は相続業務に向いているのではないでしょうか。
　お客様の安堵した表情を見ると、この仕事をやっていて良かったと心から思うことができます。これは本や座学の勉強だけでは得ることが出来ないものでしょう。